ーーご主人様がいなくなったその日から 時が止まり、時が過ぎ去っていくーー アンドロイドのユーマは毎日誰も飲まないお茶を入れては 家の縁側でただ座って時が過ぎるのを待っている この村にはもう誰もいない もちろん、このお茶を飲む人間も アンドロイドに感情はない だから、お茶を飲む相手がいるかいないかは関係ない 同じ毎日を過ごすだけだ 「おい」 毎日が終わる声が聞こえた。